プロフィール

〜風の紙芝居師〜たけちゃん☆

本名:後田 竹次郎(うしろだ たけじろう)

長崎県長崎市出身(昭和46年7月生まれ)

長崎原子爆弾被爆二世。

1994年 オートバイ事故後、右膝慢性骨髄炎を発症、18回の手術を受けるが、右膝関節を失う。

この治療期間中に 『絵』 を描き始める。

1999年〜フリーのイラストレーターとして起業。ひかりのくに・小学館・学研などで教育向け出版物の挿絵を描く。

自然と触れ合うこと、地球が大好きであることに気付き、紙芝居で大切なことを伝えようと決意。

2008年 夏、紙芝居を背負い、ヒッチハイクで全国を旅をする。

その後、大型紙芝居が生まれ、独自の紙芝居の世界を展開。

表現としては地味な印象もある『紙芝居』だが、人の心をあたたかくする力があり、子どもからお年寄りまで幅広い年代層に愛されている。現在、故郷の長崎を拠点にして活躍中!


代表作『空色のカマキリ』、『こっくちょ〜のレストラン』、『ことばのたねまき』

手描きイラスト・和文字作品・詩も根強い人気がある。

長崎市出身の ~風の紙芝居師~ たけちゃん☆ です。


私は、長崎原子爆弾被爆二世になります。


子どもの頃は、野山で遊ぶのが大好きでした。

小学生のときに、扁桃炎と中耳炎を頻繁に発症して、

10歳の頃に右耳鼓膜を失いました。


永久歯に生え変わった歯並びもガタガタで、虫歯が増え、

中学1年生の時には、前歯4本とも人工歯になりました。

人前で大きく口を開けて笑うことが出来ませんでした。


高校を卒業する頃には、少年サッカーのコーチになりたいなと淡い夢を抱いていましたが、

21歳のときの怪我をきっかけに、右膝慢性骨髄炎を発症し、

大きな手術を何度も受けましたが、右膝の関節を失いました。


長期の入院期間中に、絵を描きはじめました。


野山を駆け回ることも、サッカーをすることも出来なくなり、

全身状態もなかなか良くならず、辛くて大変な時期でしたが、

病室で絵を描いているときは、時間を忘れるほど夢中でした。


5年半に及ぶ治療を終え、お世話になった方々への快気報告を兼ねて、

地元で個展を開催して、描いてきた作品を展示しました。



当時は、まだ松葉杖や装具が必要な状態でしたが、

個展を終えてから、

大阪や東京に出かけて、

出版社や広告代理店への『作品の持ち込み』にチャレンジしました。


「この絵では、ウチでは仕事は依頼できません」


と、すぐに断られ、

何処へ作品を持ち込んでも、同じような返事があるだけでしたが、

自分の画力を知っていたので、

落ち込むだけ、時間が勿体ないのです。


よし! それなら、次に行こう。


と、作品をリュックに詰めて、杖をついて歩き回りました。


田舎者が数日間だけ都会に出てきた、限られた時間です。

事前に作品を見ていただく約束がある以外の空いてる時間には、

電話ボックスの電話帳で、出版関連のページを開いて、

電話をかけ、アポを取り、作品を持ち込みました。


何度も何度も断られ続けましたが、


幼児向けの出版物を出している編集部の方に、

作品を観ていただいたときでした。


「いい絵を描かれますね。今度仕事を依頼しても良いですか?」


との、お言葉に、


・・・ えっっ?? !!


予想をしていなかった状況に嬉しい驚きを隠せませんでした。


(それまでは何処へ持ち込みしても、絵を認めてもらえず、

相手にしてもらえないことの連続でしたので、)

この歓びは格別で、今も鮮明に覚えています。


ここで、

『自分が描く絵は、子ども向けなんだな。』

ということに気がつきます。


それ以来、

幼児・子ども向けの教育出版物の挿絵を描かせていただくことが増えました。


やがて、

地元の水族館の、玄関壁画や図鑑画を描く機会にも恵まれ、

元々ろくに絵も描けなかった自分には考えられないような、

とても幸運な仕事を経験させていただきました。


そして、

たくさん色んなことがあって、


37歳のとき、


ヒッチハイクで日本一周しながら、

 【紙芝居】

の旅をはじめました。


 * * *


みんなちがって みんないい

ちがうからこそ 学び合える 認め合える

ちがうんだけれど みんなの身体に流れる血は同じ赤色で

たったひとつの地球で生きている共同体

みんなこの星の たいせつなたからもの


 * * *


オイの楽しみは、

(※オイとは、長崎弁で、俺・僕のことを意味します。)

「地球が大好き」な人と出逢うことです。

そう想っている人と出逢うこと、

そして、

そう(地球が大好きと)想うようになった!という人を

増やしてゆけたらいいぁ・・・

と願いながら、紙芝居を続けています。



 幼稚園・保育園

 小・中学校・高校・大学

 孤児院・フリースクール

 学童保育・障がい者施設

 老人ホーム・デイサービス

 企業セミナー・カフェ・レストラン

 環境イベント(アースデーなど)

 手しごと市・お祭り など


色んなところで、紙芝居の上演の機会が増えてきました。



かつて、


40歳までに、「絵本」を3冊は出版したい。

そして、

「大切なことを伝えたい☆」

という想いがありました。


しかし・・・

在宅で、大手出版社から受けた仕事をしているうちに


「オイの描いた絵は、一体、どこの誰の役に立ってるとやろうか…?」


と、『人の顔が見えなかった仕事』に、自分の中に不安が生まれ、悩み始めます。


そうなると今度は、自らの存在さえ否定しはじめて、悪循環に陥りました。


ある日・・・


自殺を思い立ち、

独りで、夜の山に登りました。


この人生を終わらせようと、暗い山の上から、遠くの町の明かりを眺めていると、


山の木々の声なのか

自らの心の声なのか


あれが、何の声だったのか?

今でもわからないけど、

メッセージを いただきました。


その声が、聴こえたことで、

生きる道を選ぶことができました。 


たくさん悩んできたけれど、

オリジナルの無名の紙芝居を背負って、旅を始めて、

多くの方に観ていただいいて、

その人たちが、泣いたり笑ったりする姿を、目の前で見ることができています。


紙芝居は、とても幸せな【お志事】です。



ある日、

岡山県のある小学校の体育館で、

全校生徒の前で大きな紙芝居を上演したときのことです。


「今日の紙芝居、おもしろかった人!手をあげて〜!」


と、終わったあとで、尋ねたとき、

体育館じゅうの、生徒と先生の手が挙りました。


生徒の小さな手のひらと、先生の大きなてのひら!!


何百もの手のひらは

満開の白い花のように観えました*


それを観て、

嬉しくて、

とても

嬉しくて、

とめどもなく涙が溢れ出てきました。

T_T.


21歳で怪我をして、もう走れなくなったときは、

辛かった・・・

だけど、それから、絵を描き始め・・・

絵が描けるようになって、

いつしか物語を創作してみたいと想うようになって、

勇気を出して、紙芝居の旅に出ようと決意して、


そして、


今、紙芝居を観ていたみんなが


おもしろかったよ^0^/*


と、高く手を挙げているのです。


もしも怪我もなく、元気なままだったら、

体育館中に、手のひらの真っ白の花が満開になる景色に、

出合うはずもなく、

得難いことが、目の前で起きているのです。


あの怪我がなかったら、

この場所に立って、

小学生や先生方に喜んでいただくことも無かったのです。


このとき、やっと、


心の奥底に閉まっていた、

もう走れなくなったことの辛さや、絶望感・・・


無意識のうちに、押し殺していた感情が、

涙と共に、洗い流されました。


人生のうちで、そう何度も経験することのない、

心から泣いて、心から笑えた、最幸の瞬間でした☆



不思議ですよね、

『少年サッカーのコーチになりたかった』

という訳ではなくて、

『大切なことを伝えたかった』

のだなぁ〜 ということに、気が付けたのです。


それならば、今、自分は、

【紙芝居】を通して、

「大切なことを伝えよう」と、しているじゃないか^^


『何かになる!』ことが大事なのではなくて、

(表現する形は違ったとしても、何になったとしても)

『そうなってから、何をするのか?』の方が大事だということにも気がつきました。


例えば、プロサッカー選手「に、なりたい!」のではなく、

プロサッカー選手「に、なって、たくさんの人の勇気に繋がるようなことがやりたい!」

というようなことですね^^



だから、もうすでに、夢は叶っていたのです。

自分は、もうすでに幸せの道を歩いていたのです^0^*



生きることに不器用な自分が、

躓いて、転んで・・・

色んな経験をして、


前世や、来世のことばかりを気にするよりも、

今世で、自分の魂をどれだけ磨けるか


そうやって、

一つ一つ気付きながら、

今も旅は続いています。





 * * *



ありがたいことに・・・


色んな場所、色んなご縁で、

この紙芝居は広がり、

たくさんの方の応援のお陰で、

学校での課外授業もさせていただいています。

(紙芝居を通して『環境や人権講演』)


虫や生きものが大好きで、

泣き虫で、

控え目だった少年が、

今では、

『命の素晴らしさ』

を伝えながら生きています。

 


 * * *



紙芝居『空色のカマキリ』を、まだ観たことがない方は、

「紙芝居を見たい」

と想ってください^^

その『想い』が、この星に、生まれたのなら、

時が来たとき、出逢えます☆


はるか遠い過去から、はるか遠い未来へのメッセージ☆

お空いっぱいの「祈り」の物語


『空色のカマキリ』



 * * *



長いプロフィールを、最後まで読んでくださり、ありがとうございます。


同じ時代を生きているあなたへ、感謝を込めて☆


   


✨ 15 th Anniversary ✨

2023年8月で、紙芝居『空色のカマキリ』は、15歳になりました☆

小さくて無名の紙芝居も、多くの方に応援していただき、愛されながら共に育ってきました。

これまでに応援してくださった皆様に感謝を込めて、これからも空色の旅は続きます☆